商業施設やオフィスなどを対象とした業務用エアコンの施工では、配管の取り回しが複雑になるうえに、機器自体のサイズも大きく重量もあるため、施工にかかる手間やリスクが増加します。
特に室外カバー仕上げの場合、カバーの中に配管をしっかりと収める必要があるので、そこで役に立つのが「ベンダー」と呼ばれる配管を綺麗に曲げるためのツールです。
今回の記事では、エアコン施工方法の中でも要となる「室外機配管接続」の基本的な工程やベンダーを扱う上でのポイントや注意点を解説します。
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業務用エアコン室外機の配管化粧カバー攻略
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ポイントは「室外機配管の曲げ方と取り回しを適切に行う」こと
業務用エアコンの室外機は、ルームエアコンに比べて配管が太いので「室外機配管の曲げ方と取り回しを適切に行う」ことが施工のカギになります。
配管が潰れていたり、角度が極端に急だったりすると、冷媒がスムーズに流れないため、冷暖房の効きが悪くなったり、うまく動作しない可能性があります。
こうした問題を回避するためにも、まずは配管の曲げ方を正しく理解することが重要です。
配管の長さとルートを確認
まずは室外機から内機までのルートをじっくり見て、障害物(柱や他の配管、雨樋など)がないかなどを確かめます。
取り回しが複雑な場合でも、配管がなるべく最短かつ緩やかに曲がるよう設計することが理想です。
太い配管をきれいにまとめる際の注意点
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エアコンの室外機には、冷媒を循環させる配管だけでなく、ドレン(排水)管や電源線、電線(たとえばCVケーブルやVA線)、など複数の線や管が同時に集中することがあります。
特に業務用エアコンの施工では、3分(3/8)・4分(1/2)・5分(5/8 )といった異なる径の配管を2系統以上通すケースも珍しくありません。これらを一箇所にまとめる際、
- 配管どうしの干渉:無理に束ねると潰れやすい
- 保温材の破れ:曲げすぎると断熱材に隙間や破れが生じる
- 溶接時の難易度アップ:距離が足りず溶接(ロウ付け)をするとき、作業空間が狭いとロウが流れにくい
などの課題が出てきます。
そうなると結果的に施工時間が延びたり、仕上がりの品質が下がったりしてしまいます。
ベンダーを使って綺麗に曲げるコツ
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ベンダーをうまく使いこなせば、5分のような太い配管でも問題なく曲げることができます。実際の施工現場で多い段取り例をいくつかご紹介します。
ちなみに、ジニーが現在愛用しているベンダーはこのタイプのベンダーです。
持ち手が外れるのでめちゃくちゃ使いやすく、業務用エアコンの現場で重宝するのでオススメです。
手順1.配管をまっすぐ伸ばす
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ベンダーを使う前に、配管を床や壁に沿ってある程度まっすぐな状態にします。曲げる位置を考えやすくなるうえ、不要なねじれを防げます。
手順2.どこを曲げるか印をつける
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SDE100のような化粧カバー(ダクト)を使う場合、カバー内に収まるラインを想定しておくことが大事です。T字ジョイント付近で曲げる場合は「曲げ始める位置」と「曲げ終わる位置」をあらかじめ測って、配管に印をつけておきます。
手順3.ベンダーを使って正確に曲げる
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先ほど印をした位置を基準にベンダーをセットします。
曲げ方はベンダーによって異なりますが、このベンダーの場合ベンダー本体の「L」「R」といったマークを参考に、配管を曲げたい隅(すみ)や方向にしっかり合わせます。レバーが外せるタイプのベンダーなら、狭い場所でも操作しやすいです。
ストッパーを奥まで押し込んで曲げるときれいに曲がる反面、少しでもストッパーに遊びがあると曲がり方が不均一になります。 曲がり方が不均一になってしまうと曲がりの手前で配管をカットしてやり直しとなるため、この工程は慎重に行いましょう。
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位置が決まったら、ベンダーでしっかりと曲げていきます。
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曲げ終わったら、断熱材を元に戻して、バイツテープとコーテープでしっかりと固定します。
手順4.ドレン管や電源線との配管ルート調整
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ベンダー曲げが終わったら、しっかりとカバーの中に治まるように配管ルートを調整していきます。
配管同士をバラバラに通そうとすると、カバーの取り付けが難しくなることがあります。かといって束ねすぎると潰れるリスクがあるため、うまい具合で配管ルートの整理整頓を行う必要があります。
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今回の現場は、室外機2台分の配管をSD100の中に収めているので、かなりパツパツです(笑)
今回はジャバラのカバーを活用
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今回は、化粧カバーのジョイント部分や水切り付近で配管が干渉しないよう事前にわずかに曲げを入れたので、ストレートではなくジャバラ(蛇腹状のパーツ)のカバーを使用しました。
ジャバラを活用する場合は、裏側をカットし、配管にパカッとはめ込むことで、後から入れることも可能になります。
力まかせに押し込むとシワができて見た目も悪くなるので慎重に行いましょう。
必要があればロウ付け(溶接)を行う
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どうしても配管の長さが足りない、あるいは配管曲げをミスしてしまったときは、ロウ付けで継ぎ足す場面があります。
溶接に関しては、また別の記事で詳しく紹介します。
【動画で解説】ベンダー曲げ&化粧カバー攻略
今回の記事の内容について動画(解説Live)でアップしましたので、こちらも参考にしてみてください。
▶︎ 動画内容
00:00 化粧カバー内配管前の段取り
01:18 ベンダー曲げ/化粧カバー内配管/1系統目
34:15 ベンダー曲げ/化粧カバー内配管/2系統目
業務用エアコン室外機のベンダー曲げ&化粧カバー攻略まとめ
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いかがでしたでしょうか?
今回は、業務用エアコンの室外機のベンダー曲げとカバーの仕上げについて解説しました。
今回のようにエアコン取り付けにおいて配管が多系統になる場合や、業務用エアコンのように大型の機器を扱うパターンは、多数の配管やケーブルを限られたスペースに収めなければならない比較的難易度の高い作業ですが、業務用エアコンをマスターできるようになると仕事の単価が一気に上がります!
きめ細かなノウハウと安全管理が大きく求められるため、より高度な技術を身につけることが重要です。
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