【動画解説付】パナソニックエアコンの左横 入れ替え工事の手順と注意点

エアコンの入れ替え工事は、住宅環境や配管状況によって様々な難易度があります。特に「左横引き」のエアコン入れ替えは、壁とエアコンの間のスペース確保や配管処理に注意が必要です。

本記事では、パナソニックエアコンの左横(2分4分)の入れ替え工事の手順をプロの視点から詳しく解説していきます。実際の現場で行われた施工作業を基に、重要なポイントや注意点をご紹介します。

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左横の入れ替え工事は、スリーブの位置やカバーの取り付けがポイントです!将来のメンテナンスも考えた施工を心がけましょう!

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エアコン左横入れ替え工事とは?

左横引きとは、エアコンの配管が左側の壁を通って外に出ていく配管経路を指します。

今回の入れ替え工事では、壁との距離が非常に近い状態のエアコンを取り外し、新たに少し隙間を設けて再設置する工事を行いました。

使用工具・材料

  • フレアツール一式
  • パイプカッター
  • ニッパー
  • 因幡電工のシーリングキャップ
  • MDカバー(75mm幅)
  • GL25アンカー
  • モンキーレンチ
  • 水平器
  • ドライバー
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GL25アンカーについて

GL25アンカーは、今回の施工で使用された特殊なボードアンカーです。主な特徴は以下の通りです。

GLアンカーの特徴
・壁の裏側スペースが25mm以内でも設置可能
・専用のドリル先端が付属しており、下穴作りが容易
・荷重方向に合わせて広がる構造で、しっかり固定できる
・石膏ボードでも安定した強度を発揮

使用方法:

  1. 付属のドリル先端で適切な下穴を開ける
  2. アンカー本体を下穴に差し込む
  3. ハンマーなどで軽く押し込む
  4. 専用ビスで締め付ける(ドライバーで約3回転させた後、さらに締める)

通常の壁でも使用できますが、特に裏側に空間の少ない場所や間柱が見つからない場所での使用に適しています。今回は間柱も見つかりましたが、このようなアンカーを持っておくと様々な現場で役立ちます。

パナソニックエアコン取り外しの手順

強制冷房運転とポンプダウン

  1. まずは強制冷房運転を行います。パナソニックエアコンの場合、パネルを開けて応急運転ボタンを5秒間長押しします。
  2. 室外機に移動し、サイドカバーを外します。
  3. 2分バルブを閉めてポンプダウンを開始します。

注意点: 本来はマニホールドゲージを取り付けて配管内の圧力を確認しながら行うべきですが、この動画では省略されています。正規の方法では必ずゲージを付けて圧力をモニタリングしましょう。

  1. ポンプダウン中は、次の作業に備えてカバーなどの準備を進めておきます。
  2. 回収が終わったら電源プラグを必ず抜きます。これは非常に重要な工程です。電源を抜かないと、ニッパーでの配管カット時に事故の危険があります。

室内機の取り外し

  1. 室外機の配管をカットする前に、配管を上向きにしておきます。これはオイルが垂れるのを防ぐためで、特にコンクリート面では必須の作業です。
  2. 室内へ戻り、室内機を抜くため配管を真っすぐにします。
  3. パナソニックエアコンの場合、爪は下から押すタイプです。左側から軽く押さえて手前に引きながら、右手で爪を押して浮かせるようにします。
  4. 持つ部分は重要です。ルーバーなど壊れやすい部分を持たないよう注意しましょう。
  5. 配管をスリーブから抜く際は、クロスに傷をつけないよう慎重に、真っすぐ抜きます。

新規取り付けの準備

スリーブの設置

  1. まず壁の厚みを測定します。今回の壁厚は約155mmでした。
  2. スリーブは壁厚より約1cm長くなるよう切断します(今回は160mmで切断)。
  3. スリーブを外壁から少し出すようにすると、コーキングが打ちやすくなります。
  4. 設置したスリーブがズレないように、ビスで固定します。近くに柱があれば理想的ですが、ない場合はボード部分にも仮止め可能です。

背板の取り付け位置決め

  1. 今回は左側に隙間を作るため、カバーを取り付ける計画を立てました。カバー幅(70mm)とエアコン左端位置(130mm)を考慮し、壁から200mmの位置に背板を設置することにしました。
  2. 高さは、以前のエアコン設置で残った汚れが隠れる位置を考慮し、約380mmに設定しました。
  3. カーテンレールとの位置関係も確認し、干渉しないことを確認しました。

背板の固定

  1. 背板の位置が決まったら、まず中央に1点固定します。
  2. 間柱の位置を探して固定すると安定します。今回は壁幅約910mmに対し、中央よりややずれた位置に間柱がありました。
  3. GL25アンカーを使用しました。このアンカーは裏側のスペースが少なくても使えるタイプです。
  4. アンカーを設置後、水平を確認しながら背板をしっかり固定します。

配管工事の手順

配管準備と曲げ加工

  1. VA線(電源線)と配管を必要長さより長めに用意し、室内に入れておきます。
  2. 配管は室内から前後に動かせる形状を作っておくことが重要です。
  3. 4分配管を上、2分配管を下にする形で配置します。エアコンタイプによっては逆にする場合もあります。
  4. 接続ラインに印をつけ、断熱材の位置を決めてカットします。

左横配管の室内機接続のコツ

左横引き配管の室内機接続は、通常の配管接続と比べて細かな点に注意が必要です。以下に重要なポイントをまとめます:

  1. 配管の配置
    • 基本的に4分(太い配管)を上2分(細い配管)を下に配置します
    • 室内機裏のスペースが狭いタイプのエアコンでは逆にすることもありますが、ドレンスペースを確保するため通常は4分を上にします
    • うるさらなど一部機種では2分を上にする場合があります。
  2. 接続位置の決め方
    • エアコン背板の中央部分(長方形の穴)に爪を合わせることが重要です
    • 爪の位置が合っていないと、エアコン本体が安定しません
    • 接続ラインをしっかり印付けしておくと、後の作業が格段に楽になります
  3. 壁との距離の確保
    • 左横引きの場合、壁からエアコン左端までの距離を明確に測定します
    • 今回の例では、壁から130mmの位置に左端がくるよう設定しました
    • この位置決めがずれると、配管の曲げ加工が難しくなります
  4. 配管曲げの注意点
    • スリーブが壁の入り隅に近いほど施工は楽になります
    • スリーブが内側にある場合は、配管の曲げ加工に注意が必要です
    • 化粧カバーを押さない位置に配管を曲げることがポイントです
    • 曲げるR(半径)が小さすぎると配管にストレスがかかるため注意します
  5. フレア加工時の注意点
    • バリ取りは必須で、カスが中に残らないよう十分に確認します
    • 汚れやゴミが付いていないか入念にチェックします
    • フレア加工後は傷や変形がないか確認します
    • これらの確認作業はガス漏れ防止のために非常に重要です

フレア加工と接続

  1. 配管をカットしたら、必ずバリ取りを行い、カスや汚れが付いていないか確認します。
  2. フレア加工は特に丁寧に行い、傷がないか十分確認します。ガス漏れの防止に非常に重要です。
  3. 室内機の電線接続は、十分な長さを確保してやりやすい位置で行います。

室内機の設置とカバーの取り付け

  1. 左横引きの場合、シーリングキャップ(カバー)は後から取り付けると高さ調節が楽です。
  2. エアコン本体を背板に設置し、カバーの高さをエアコン下端と合わせます。
  3. カバー取り付けの際はクロスに傷をつけないよう最大限注意します。
  4. エアコンを壁に押し付けながらカバーを固定すると、隙間なく取り付けられます。
  5. 室内の仕上げとして、スリーブとボードの隙間をパテで埋めておきます。本来はバイツテープが理想ですが、今回はパテで代用しました。

室外機の設置と配管接続

  1. 室外機の設置位置を決め、プラロックを使って固定します。
  2. 配管は接続までの距離を測り、余裕を持ってカットします。三菱製品などメーカーによって接続角度が異なるため注意が必要です。
  3. 配管をカットしたら、バリ取りとフレア加工を行います。少しでも傷や不安がある場合は切り直すことを推奨します。
  4. 室外機に配管を接続し、最終的なガス充填と動作確認を行います。

試運転と確認

  1. 冷房運転で動作確認を行います。
  2. 時刻設定など基本設定を行います。
  3. エラー表示がないことを確認して完了です。

プロが考える施工の最重要ポイント

今回の工事の中で、特に重要視していたポイントを以下にまとめました。

1. フレア加工の品質と清潔さ

しっかりフレアが綺麗に切れてるかどうか、傷がないかっていうのと、あと締め付けですよね。

これがガス漏れの防止に非常に重要です。真空計で漏れてないかなっていう風な確認をする時間よりも、ここに時間かけた方がいいと思っています。

バリ取りと清掃を確実に行い、フレア面に傷や変形がないことを入念にチェックします。この工程での丁寧な作業が、後のトラブル防止につながります。

2. 背板の位置決めと爪の中心合わせ

これも大事なポイントが、背板の下側の爪の位置。画像だと見えにくいですが、爪の真ん中のが来る位置に△のようなマークが印されています。この真ん中の目印に爪のセンターが来るように合わせることが大切です。(詳細は動画をご覧ください)

ここの爪の位置が中心からずれていると、エアコン本体の安定性が損なわれたり、配管接続のラインも狂ったりと施工全体に影響します。

3. VA線を切る時は必ず電源コンセントを抜いておく

作業安全において最も重要なのが電源プラグ(コンセント)を抜いておくことです。

特に入替の場合はポンプダウン後、配管をカットする前に必ず電源を抜いておかないと、ニッパーで切断する際に感電する危険があります。安全を確保するための絶対に忘れてはならない手順です。

コンセントが刺さったままだと、ニッパーも終わってしまうので、電源線を切る際は、しっかりコンセント抜いているか確認しておきましょう。

4. クロスへの傷防止

クロス(壁紙)に傷をつけないことは、施工品質を保つための最優先事項です。特にカバーの取り付け時やエアコン本体の設置時に、クロスに傷がつくと修復が難しく、お客様の満足度に大きく影響します。

クロスに傷を付けないっていうのはもう最優先というか必ず注意しましょう。

5. ドレンホースの確実なテープ巻き

これはもうどのエアコン工事でも共通ですが、ドレンのジョイント部分、これはもう20年もつぐらいにしっかりと巻いてください。

特にこの外部が化粧カバーの時は、結構抜けてることがあるので、しっかりとテープで固定し、長期間抜けないようにすることが重要です。「20年もつぐらい」と表現されるほど入念にしっかりと固定しましょう。

【動画で見る】パナソニックエアコン左横引き入れ替え工事の全手順

まとめ

いかがでしたでしょうか?パナソニックエアコンの左横引き入れ替え工事のポイントは、

  1. 事前準備と計画が重要
    • 壁とエアコンの間隔を考慮
    • カバー寸法の確認
    • スリーブ位置の把握
  2. 安全作業のチェックポイント
    • 電源プラグを必ず抜く
    • オイル漏れに注意
    • クロスに傷をつけない
  3. 高品質な仕上げのポイント
    • スリーブのしっかりした固定
    • 配管のバリ取りと清掃
    • カバーの隙間なし取り付け
  4. 将来のメンテナンス考慮
    • 適切な隙間の確保
    • 配管形状の最適化
    • ドレンホースの適切な処理

といったポイントに気をつければ、問題なく作業することができます。今回の記事や動画より詳しい解説を聞きたい方やスキルアップを目指している方は、ぜひジニーエアコンスクールのをチェックしてみてください。(今なら7日間の無料体験も可能です)

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ジニージニーエアコンチャンネル代表/ Ginny Aircon School学長
エアコン職人歴15年以上。22歳から空調業界へ飛び込み、アルバイトから会社経営まで様々な経験を積む。Youtube「ジニーエアコンチャンネル」の登録者2.35万人。 現在は空調業界のプロフェッショナルとして、ルームエアコンや業務用エアコンの設置、そしてエアコン完全分解洗浄といった専門的な技術を幅広く指導する「Ginny Aircon School」を開校。実践に役立つ空調技術を学べる場として、200名以上の受講者に支持されています。